「震災から半年を経て」
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ある有名人が暴漢襲撃によって重傷を負うという事件があった。
大きく報道されたので、もしお名前を出したなら覚えている方も多いと思う。
その事件報道の翌日、事件に関する相談のメールが5、6通寄せられた。
怪我を心配し、回復のための呪術をしてほしいという方、必ず犯人が捕まるように呪いをかけて欲しいという方、様々であったが全員の方がその人を心から心配していた。
(実際の事件内容とは一部内容を変更してあります)
後にも先にもこのような依頼が集まったのはこの事件だけであった。
他の事件において心配する人がいない、とは言わないが、呪いの相談をしてくる方までいるというほど、多くの人に慕われているのだということがよくわかった。
人の価値は、どれだけの人に心配してもらえるか、で決まるわけではない。
ただ、もし今あなたが、自分のことなど誰も心配してくれない、誰にも相談できないという風に、一人で悩みを抱えているのだとしたら、そんなことはない、と言いたい。
あなたがまだ気づいていないだけで、心配してくれる人は必ずいる。
この稀有な出来事を通して強くそれを実感した。
自分自身ではなかなか、実感しにくいというのもある。
くじけそうになったら、どうか思い出して欲しい。
声を上げれば、気づいてくれる人はいる、ということを。
震災の時、見も知らない人同士で支えあったことを、忘れないで欲しい。
(注 震災とは2011年3月11日発生の東日本大震災を指す)
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公開日: 2011/9/25
改定日: 2018/1/30
最終更新日: 2024/4/17